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広島発の新技術がまた一つ誕生しました。来年春の完成を目指して建設中の新球場を、ドームで覆いたい…。そんな夢を実現する為に開発されたのは、低予算で建設可能な開閉式のドーム屋根です。
きょう公開実験が行われました。果たしてどんなシステムなのか?渡辺記者の報告です。高さ8メートル余りのフレームの上を、白い膜が移動します。膜を張ったフレームを動かすのではなく、膜だけを安全、かつスムーズに動かす技術は、世界初です。広島市佐伯区で行われた公開実験には、開発に携わった広島大学の関係者をはじめ広島や岡山など9つの企業の担当者が顔をそろえました。プロジェクトが始まったのは4年前でした。低コストで新球場をドームで覆いたいという夢がきっかけです。行政からの補助も受け、去年、20分の1の大きさのモデルを完成させました。そしてきょう、公開したのが12メートル四方の実物大モデルです。建設費200億円の可動式ドーム屋根を、50億から60億円で実現するには、徹底した軽量化が必要でした。それを可能にしたのが「テトラス」と呼ばれる薄くて丈夫な膜です。従来の織物は縦糸と横糸だけでした。そこにグラスファイバーで出来た糸を斜めに加えました。これで秒速34メートルの風圧にも耐える、金属の50分の1の軽さの屋根が実現したのです。プロジェクトチームは、手始めにテニスコートや造船所のドッグなどで実用化を目指します。果たして、来春完成する新球場に、ドーム式の屋根という新たな顔を加えることが出来るのか。その夢の実現に向けて更に開発を進めたいとしています。