別荘

　半世紀余りの歴史に幕を閉じる広島市民球場（中区）で５日、最初で最後の市消防出初め式が開かれた。自治体消防制度60周年の節目の式典に当たり、例年の中央公園（中区）から会場を移して実現した。

　消防署員や消防団員ら約1600人が参加。秋葉忠利市長が「市民の皆さまに愛された市民球場のように、親しまれ信頼されるよう精進してほしい」とあいさつ。救出訓練では高さ地上約20メートルのスコアボードを高層ビルに見立て、頂上に人が取り残されたという想定で、署員らが外野の芝生までロープを張って救助していた。伝統のはしご乗り演技も披露され、無料開放された内野席に集まった約4000人の観客が拍手を送っていた。

　３月で閉鎖される広島市民球場（広島市中区）で５日、広島市の「消防出初式」があった。同球場での出初め式は初めてで、最初で最後となった。

　消防署員や団員ら１６００人、車両４０台、ヘリコプター２機が参加。観閲などの式典のあと、はしご乗りをはじめ、地域住民でつくる自衛消防隊の消火訓練、救出・救護訓練などが披露された。最後に、ポンプ８台とはしご車３台がバックスクリーン付近で一斉放水して年初の景気づけ。内野席に集った市民約８千人とともに同球場の労もねぎらった。

　広島市は５日、今年度限りで幕を閉じる現広島市民球場で初めて、消防出初め式を行った。消防の職員や団員など約１６００人が参加。各種の装備や訓練を市民に披露した。
　広島市消防局の管轄する区域で昨年発生した火災は５４８件と、前年と比べて５件増加した。２月の高齢者火災事故が特に多かったためという。
　出初め式は毎年、市民の消防に対する信頼感の醸成や防火意識の普及啓発を目的として行われている。

　今年３月までに閉鎖される広島市民球場（広島市中区）で５日、同球場では最初で最後となる広島市消防局の出初め式が行われた。消防署員など約１６００人が参加し、日ごろ訓練している救助法などを披露。見物に訪れた約８０００人の市民から大きな拍手が送られた。
　例年は市中央公園（同市中区）で行われていたが、今回は自治体消防制度６０周年の節目を記念し、初めて市民球場で実施した。

　式典では、田村義典消防局長が「６０周年を迎えたが、初心に戻って防災意識を引きしめたい」とあいさつ。その後、消防署員らが高さ約７メートルのはしごの上で、逆立ちなどのさまざまなポーズをとる伝統のはしご乗り演技を披露した。
　続いて、スコアボードを高層ビルに見立て、屋上に人が取り残されたという想定で救出訓練を実施。高さ約２０メートルのスコアボード最上部から外野の芝生に４本のロープを張り、タンカに載せた署員をすべり降ろして無事“救助”すると、見物人からは大きな歓声と拍手が送られた。
　見物に訪れた同市中区の男児（７）は、「すごくかっこよくて、見ていて楽しかった」と話していた。